「この世界が外へ繋がってしまった」と
誰かに伝えてる
わたしの創造主(ママ)の声
聞いてみたところで
「何でも無い」と言う
噓を隠す笑顔
寂しくなってくるよ
曇った顔した貴女を追って
部屋から出たの
ひび割れた世界へと
「侵され滅ぶのが、この世界の運命なのか」
呟く横顔を
見つめること以外
できなかった
「魔法使い?」
「そう」
「魔法使いになれば、ママの力になれるの?」
「そうね······、今すぐにはなれないかもしれないけど、きっとどこかで誰かの力になれるよ」
「なら、わたし魔女になって、ママのこととか、いろんな人を助けたい」
「そう。じゃあ、目を瞑って」
貴方の手がそっとわたしを撫でる
詠唱の声も
次第に溶けていって
「いい子でね。アリス」
その声が
貴女の最後の言葉
探しても
探しても
居なかった
貴女を失う
代わりに
七色を得た
鮮やかなこの世界に
よく似た
博麗の巫女は言う
「魔界はもうここにない」と
「彼女の親心に感謝するのね」と
背を向けた
I'm alive as a witch.
To mother······.