ひとつツブテを 受けまする
らしゃめん衣裳に 受けまする
胸にひとすじ みみずばれ
思い出ひとつ たち切れまする
ふたつツブテを 受けまする
さげずみこころを 受けまする
首にふた筋 赤い傷
苦しさふたつ たち切れまする
らしゃめんと名がつけば、だれでもつぶてを受けるのでございます。
よけても詮なき事ならば、せめて眼をとじ、つぶての数を数えるのでございます。
きっと、百と八ツを数えたら、この世に残すぼんのうとも、縁が切れることでございましょう。
全部つぶてを 受けまする
いたみを数えて 受けまする
もっともっと 受けるうち
思い出すべて たち切れまする