縮こまった小部屋の中 あなたの声が響いた
差し迫った悲観の中 奇跡のように光った
いつまでも続いてけば良かったような時間だけが流れていた
遠い思い出だ 今じゃ亡霊のようさ
呪いなんて呼べるほどさ 大層なもんじゃないが
棲み着いて離れないのは 残像のようなあなた
染み付いた口癖やあなたが愛してたものたちと
巡り合うたびに胸が締め付けられる
今夜も痛みに溺れ一人で朝を待つ
夜風に揺れるカーテン 柔く肌を撫でる
掠れた恋に抱かれて消えたあなたの声を思い出すだけ
淡い夜風に吹かれて消えたあなたの声を思い出すたび
離れて尚も愛しく言葉ひとつ残せもしないままに
あなたのいない暗く重苦しい部屋で一人歌ってるの
朝を待つ
迷い込んだ夢想の中 何度も揺れるあなた
殺される悪夢を見た 不思議と怖くはなかった
痛みよりも熱さに悶えた 熱病のような死を覚えている
あんな具合の 終わりが来れば良いのにな
振り払った思考の中 妙な予感が走った
迷い込んだ孤独の中 独りが胸に沁みた
強がって涙隠して これでいいんだと嘯いて
茨の道だなんて なんて都合いい言葉
今夜も寒さに凍え震えて朝を待つ
古びた木彫りのロザリオ 深く祈り眠る
重ねた肌のその温りにわけもなく傷ついただけ
一人の夜に空っぽの部屋が宇宙のように静かで
凍えてなおも愛しく言葉ひとつ交わせやしないままに
書いては消してを繰り返してばかり 一人呆れてるの
掠れた恋に抱かれて消えたあなたの声を思い出すだけ
淡い夜風に吹かれて消えたあなたの声を思い出すたび
離れて尚も愛しく言葉ひとつ残せもしないままに
あなたのいない暗く重苦しい部屋で一人歌ってるの