タベ布団の中で 最後の1ページめくる絵本
いやなことばかり遭ったのに 最後では綺麗な夕焼け
むかしおぼえた九九は いつまでも忘れないのに
あの日 キミのことをたたいたこと
なぜかなぜかうっかりすっかり忘れちゃうんだな
うれしいような くるしいような思い出には名前がつかない
名付け親になってもいいなら地獄と名付けるだろう
忘れたくないことがある いのちのこと あいするということ
それよりもキミのこと思い出すだけで 地獄かよって思う
なんだか なんだか たのしい
お元気ですかと書く 手紙のはじっこは黒く汚れてる
借りたままにした絵本 ひきだしの隅にあるから
いつかまた夢の底で会えたら 7の段が苦手なポクに教えてよ
光の粉をふりまいて ひとめぼれというかさぶたを剥ぎ
秘密の踊りをおどろう 真っ赤に燃える夕日と
忘れたくないことがある いのちのこと あいするということ
それよりもキミのこと思い出すだけで 地獄かよって思う
なんだか なんだか たのしい
「亡くなったでしよ あの人はもう」
誰かの声 聞こえない ah— ah—
この世をちよつと留守にした キミのカタチした魂が
ぶかぶか泳いでいく のんきにただよってる
忘れたくないことがある いのちのこと あいするということ
それよりもキミのこと思い出すだけで 地獄かよって思う
なんだか なんだか さみしい
でもなんか でもなんか たのしい