この身に幸がただーつ、あるとしたら、
明日の命を憂えずに済むことだろう
慈悲深き我が神に尽きぬ栄光よあれー
その身に不幸がーつ、あるとしたら、
仕える神を選べなかったことだろう
愚直にも、神を奉ずるその曇りなき瞳
お前は、本当に、どこまでも、単純だ
何か、お前は、特别でないのですか
だとしたら、お前にも、等しく、価値はない
心などという、かくもつまらぬ
不完全な機械を抱えゆくものか、これらは
その、代わり映えのない世界の中に、
"予測不可能性"を見出せるとしたら
その身に幸がただ一つ、あるとしたら、
明日の命を憂えずに済むことだろう。
知りもせず、何も出来ぬであろう哀れな木偶
この身に不幸が一つ、あるとしたら、
宿す神を選べなかったことだろう。
平穏を害する雑音に塗れながら
媚びるか、嘆くのか、それ以外にないのか
残ってしまった、希望も根こそぎに
禁断の箱の中へと、その手を、伸ばせ
救いのその手が差し伸べられるなら、 その神は誰が救うというのか
求められるままに、「役目」を、果たせ。
かつて与えた価値のままに…
この意志を理解っていなければいけないから
これ以上ないほど明白に、示すのだ
その首に手をかけて、ゆっくりと、慈しむ様に
お前はどうなのですか。ー私の役に立て
お前はどうなのですか。―私を欺け
お前はどうなのですか。 ー予想を裏切れ
お前こそは、どうなのですか
さぁ、次はあなたの番ですから。 こっちに、おいでなさい。さぁ
真実の姿を私に曝け出せ。
その瞬間に、私の望むものがある
純粋な感情、憎悪と絶望の、 暗く果てしなく、渦を巻く螺旋
ただ、哀しむべきは、その有様が非道く、 予想通りのものだったことか
そうした後には、泥のように澱む、 この日常だけがただ横たわって
嗚呼、誰か、誰か、誰か…
そこには、渇きだけが