作词 : 凋叶棕
作曲 : 凋叶棕
编曲 : 凋叶棕
さて、お次は鳥人間の登場だよ。
この鳥人間、なんと人間と、遥か南の国にしかいない
世にも珍しい、ゴクラクチョウとの間に生まれた子供だよ。
親はとっくに死んじまって、可哀そうな孤児だったのを、うちの劇団で助けてあげたって訳だ。 えらいだろう?
めぐるめぐる
視線をくぐる
逃げ場のない見世物小屋に
奇異の目に晒されながら
心だけは遠い場所へ
触れる触れる手の先
肌も髪も瞳も全て
皆と違うその意味
いつか聞かされたままに
囃し立て≪羽≫を生やした手にも
希望へと続かせる物語を
憐れみで飾られた
慰みものの日々にもいつか
明日が来るだろう
そうこの背に翼が生える日が来るなら
何からも自由に飛べるだろうから
鳥籠を後にして飛び立つその日まで
心の奧底で孵る空想
……噓だらけの≪物語≫
さあ飛べ歌え 命を懸けて 高く
意味も知らない 記憶の果ての言葉
…………
虚飾に溢れた世界は
嘘吐きばかりで
それで自分の≪物語≫だけ
真実だと言えるのか?
それは何処にあるだろう
遙か遙か知らないけれど
心に描く場所が
実在る筈だと信じている
自分はどこからやってきたのかと
幻想の郷を思い描く
そうともどんな哀しい
物語の主人公だって
独りぼっちじゃないから
ああ叶わない夢を見せて騙すなんて
まるで盗賊団のすることじゃないか
世界で自分だけこんな姿だなんて
幸せな結末 縋る空想
現実を塗りつぶす——≪噓≫だらけの≪物語≫
信じている 信じているから
いつか自分に翼が生えては
自分と同じ 仲間のもとへ
空高く飛んでいけるんだ
信じている 信じているから
今日も自分は 生きていけるんだ
だから今日も 劇団はまわるよ
いつかかなう空想のために!