(ding-dong)
ふふ
驚いだ?僕だよ、ぼーく
両手に抱えるぐらいの花束をくださいって言ったら、
僕より大きくなっちゃってね
前が見えないだよね、これ
ふふ
歩くのは怖かったけど、ファンからは上手く隠れることができるんだよね
花男が歩いてるって不審者扱いされちゃって
ふふ
少し面白かった、おおおと
ふふ
やっばり重いね、両手が痺れきちゃった
でも、君への気持ちを表すなら、このぐらいじゃないと
あの、気に入ってもらえるかな?
よかった!
どうして花束だなのかって?
ん、それはね、今日は僕と君にとって特別な日になるから
手ぶらじゃ格好がつかないでしょう
ん!そうだよ!
僕たちそろそろ結婚してもいいと思うんだよね
だって、こんなにも君のことが好きなんだもん
寝ても覚めても、君のことばっかり考えてる、
むしろどうして今まで我慢できたのか自分でも不思議なぐらいだよ
自分の気持ちに気付いたら居ても立ってもいられなくて、
花屋さんに駆け込んでだったんだ
君も、僕のことが好きだから、もちろん同じ気持ちだよね
ふふ
こういうのって、なんて言うんだったかな
ああ、そうだ、相思相愛、今の僕たちにピッタリな言葉だね
僕て幸運の持ち主だと思うんだ、
こんなにもいい天気の日に君にプロポーズができて
そして、君に受け入れてもらえるなんて
ええ?待ってて?
ああ、君が驚くのも無理はないよね
僕もこんな風に突然プロポーズするなんて夢にも思わなかった
だけど、君と出逢って、君のことが好きになって、
君に気持ちが伝わってから、
世界で一番幸せな家庭を築きたいと思うようになってたんだと思う
プロポーズはね、君への気持ちが募った結果なんだ
頭では分かっているんだよ、君にとって突然のことだって
驚かせないためにも、心の準備をしてもらうためにも、
少しずつ結婚の意思を伝えた方がいいのかもしれないけど、
我慢するのは体に悪いっていうでしょ
だから、僕は心のままに行動して、気持ちを伝えることにしたんだ
君となら、絶対に夢が叶えられるはずだよ
僕には、んん、僕たち二人には、叶えられるだけの強い思いがあるから
それとも、君には自信がない?
世界で一番幸せな家庭を築くのは難しいかな
でしょう!僕も君となら絶対に築けると思ってたんだ
僕の相手は君だって決まっているしね。
明日でも明後日でも十年後だって結果は一緒だもの
前に言った言葉覚えてる?
君だけが特別、それは今もこれからも変わらないよ
だから、僕と結婚することを受け入れて
ん?あ、あれ?な...なん...なんで止めるの?
この雰囲気だったらキスじゃないかな
ふふ
君は心配性だな、大丈夫だよ誰にも見られないから
だって、バラの花が僕と君を隠してくれる、そうでしょ
何より、こんな幸せな瞬間にキスを拒むなんて、ひどいよ
お願い、させて
気持ちが大きくなりすぎて、君を驚かせちゃったけど
絶対に、幸せにするって
君に誓うよ
(キス)