平成9年に、東京電力の女性社員が殺害された事件で、
無期懲役が確定していたネパール人男性の
再審・やり直しの裁判が東京高等裁判所で行われ、
検察は、無罪を求める異例の意見を述べました。
審理は30分ほどで終わり、
来月7日に無罪の判決 が言い渡されて、
確定することになりました。
平成9年に、東京電力の39歳の女性社員が殺害された事件では、
東京高等裁判所が今年6月、
無期懲役が確定していた
ネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリさん(46)の再審を
認める決定を出しました。
今日午前、東京高等裁判所で始まったやり直しの裁判には、
すでに釈放され、
ネパールに帰国したマイナリさんは出席せず、
不在のまま審理が行われました。
このなかで、検察は「被害者の爪の付着物などの鑑定で
別の男のDNAが新たに検出されたことなどから、
被告を有罪と認めることはできないと判断した。
無罪の意見を述べる」として、
無罪を言い渡すよう求めました。
これに対して、弁護士は
「無罪は当然だが、
検察はそれだけで責任を免れる ことはできない。
事件の捜査や裁判について検証が必要だ。
また、誤った裁判をした裁判所も批判されるべきだ」と述べ、
審理は30分ほどですべて終わりました。
判決は、来月7日に言い渡される予定です。