慣れない下駄を履いて 淡い色の浴衣着飾って
人混みの中を 手を引かれて走った。
お祭りの夜は 高鳴る胸の音を隠して
鳴り響く光。 魔法のような世界が広がる。
そのとき 夢見た 景色は
まるでドラマみたいなス卜ーリー。
小さな 恋の始まり
真っ暗な空のキャンバスの上に 二人のお伽話を描こう。
そうやって 消えてゆく花火に
想いを紡いだだけなのに。
悔しくって 切なかった。
なのに 君は楽しげに笑うんだ
不器用な笑顔に恋をした。
私の一夏の八ー卜ライ卜
少し歩き疲れて二人で並んで空見上げて
すごく綺麗だねつて そう言って君は 優しく笑う。
...伝わらない 想い 胸に 何も言えなくって
下を向く私 泣いてはだめ わかつているのに
言葉も 時間も 君も
いつか終わる花火のように
忘れて しまえばいいのに...
いつまでもこの時が続けば 心を宙に唄えただろうか。
色濃く 咲いてゆく花火に
染まった横顔 触れたくて。
ちぎれそうで 怖くなつて。
もうね このまま終わればいいのにつて
嘘つきな自分を憎んでた。
私の 臆病な八ー卜ライ卜
何度目だろう
伝えたくて 伝わらない この気持ちに
嘘をついて 辛くなつて 気づかぬフリをしていたんだ
...私、ほんとはね...
いつからか 君の声に惹かれて
振り向けば 優しく笑ってくれて
そうやつて過ごした毎日が
私をこの恋に 落としたの。
勇気出して 誘えたんだ
今更 後戻り できないよ...
八ー卜形の花火が上がって
二人で頬染めて笑い合って
このままさよならはしたくないんだって
言わなきゃいけないんだって
いま、伝ぇるよ。この想いを。
あのね、私ずっと、君のこと、ずっと、
...好きでした。