/ 〇月〇日、碧ノ部屋。
『ひやん。』と悲観 垂れ流す赤に重なる /『ひやん。』とした悲観が、垂れ流されている赤に見事に重なっていて、
「いかん!」と遺憾 透き通る青で混ざり合う /「いかん!」と遺憾に思うが、空に翳した透き通る青で混ざり合っていた。
主犯格の主観 巻き込まれた白は汚れる / 主犯格の主観は恐ろしいもので、巻き込まれた白は無知なまま汚れてしまう。
未完の下巻 今月の末には真っ黒 / 未完成の下巻は誰の手に触れる事もなく、今月の末には真っ黒に塗りつぶされる。
歪むその右脳に隠された味噌の中響いた / 音を立て歪む、その右脳に隠された味噌の中、私の愛だけが響いた。
ひび割れた頭蓋骨へ 私の恋文を送ります / 拝啓 ひび割れてしまった君の頭蓋骨へ、私は最初の恋文を送ります。
まだ覚めぬ夢を見ている ふたりだけの部屋で / まだ、覚めない夢を見ているのは、ふたりだけの部屋を奪われたくないからです。敬具
「忘れないで!」/ 私「忘れないで!」
「忘れないよ!」/ 君「忘れないよ!」
月曜PM21のシンデレラ / 月曜日PM21:45~の主演女優を妬む。
エンディングを跨ぎきっと また目を覚ます / あなたの世界は、エンディングを跨いでからでもきっと、また目を覚ますのでしょうね。
「ねえ!私だけの君でしょう!」/「ねえ!私だけの君でしょう!」
「ねえ!私だけの私!」/「ねえ!私は、私だけのもの!」
「ねえ!ひとつ約束をしてよ!」/「ねえ!ひとつ約束をしてよ!」
「ねえ!もっとここにいてよ!」/「ねえ!もっとここにいてよ!」
歪んでいった 滲んでいった脳で叫んだって 届かないんだ / 歪んでいった、滲んでいった、私の脳味噌で叫んだって、届く訳がないんですよね。
僻んで言った 妬んで言った様な言葉で君は救える?/ 僻んで言った、妬んで言った様な、薄っぺらい言葉で、万が一にも君は救えますか?
『しれ~』っと避難 溢れる緑にくらくら /『しれ~』っと自分だけ避難してみたが、君は溢れる緑にくらくらしていて、
「いかん!」と言わぬ 必要も赤を流した /「いかん!」と言わないので、必要以上に赤を流していたのも紛れもないか事実だ。
歪むその左脳に隠された味噌の中響いた / 音を立て歪む、その左脳に隠された味噌の中、私の愛だけが響いた。
誰か知らぬ 誰でもいい 赤を持っていませんか?/ 誰かも知りませんし、誰でもいいですが、綺麗な赤をひとつ持ってはいませんか?
私のその色はもう君の色と混ざらない / 私の中のその色は、もう君の色とは混ざらないことくらい、とうの昔から知っていた。
ひび割れた頭蓋骨へ 私の恋文は届きましたか?/ 拝啓 ひび割れてしまった君の頭蓋骨へ、私の恋文は届きましたか?
まだ冷めぬ恋をしている ひとりきりの部屋で / まだ、冷めない恋をしているのは、ひとりきりの部屋を受け入れたくないからです。敬具
「忘れないで!」/ 私「忘れないで!」
「忘れないわ!」/ 私「忘れないわ!」
AM0:00を回る秒針に飛び込んだら 変わらぬ日々またやって来る / あの先端に飛び込んだら、変わらずに、君に会える日々がまたやって来るのでしょうか。
「ねえ!私だけ君でしょう?」/「ねえ!私だけの君でしょう?」
「ねえ!私だけの私?」/「ねえ!私は、私だけのもの?」
「ねえ!ひとつ質問をするよ?」/「ねえ!ひとつ質問をするよ?」
「ねえ!私 好きですか?」/「ねえ!私のこと好きですか?」
/ 君の中の私が致死量に達した。