あの……みゃこ先輩?
はい
ここ本当に あたし達が泊まる部屋です?
何かの手違いじゃなければ
そうです
ひ、広い
高級なホテルだと聞いていたから
多少身構えてはいたのだけど
まさかのロイヤルスイート
さすがコロナグループのお嬢様やで
あ、あの 私も知らなくて
部屋の予約とかはお父さんがしてくれたから
株主優待券がどうとか言ってましたよね
そっ、そう
友達と旅行したいって話したら
優待券の期限が切れそうだから使いなさいって
株主すごい
ロイヤルスイートがタダになっちゃうですね
ああ……えっと……そっ、そうですね
なに?
え
何か言おうとしてやめましたね
えっと
別に言わなくていいかなって
気になる
優待券って 多分割引程度だから
うん?ただではない?
かも
お父さんが気を利かせてくれたのかなって
この部屋 いくらくらい
十万とかしそうですよね
無料じゃないなら
少しくらい出すべきよね
です……かね
せめて お礼にメロンを送ったりとかは
あっ、き、気にしないてね
友達と旅行するの初めてだから
多分お父さん張り切っちゃたんだと思う
お菓子なんて求めていないから
あっ、気にせずくつろいでくれれば
いいや 気にしますって
こんな豪華すぎる部屋手配してもらっておいて
くつろげって言われても
ああぁぁー すごい
ソファふかふか
マイペースだなぁ あの人
ああっ、す、すみません
テンション上がってしまって
とりあいず落ち着きましょうか
いや ビビった
みゃこ先輩普段こんな部屋に泊まってるんですね
と、泊まらないです
私もこんな広いお部屋初めてで
実は気遅れしてます
いつも誰よりも庶民的なのに
急にお嬢様属性ぶっぱしてくるんだもん
マジビビるわ
ホントにすみません
私も予想外でした
私も少し 九条さんを見る目が変わった
え?
フロントで名乗った時
少し空気が張り詰めた
やはり九条という何は
力があるのね
そ、そうかな
全然意識してなかった
ああー 眺めすごーい きれいー
本当マイペースだな あの人
ここ住みたいくらいです
く、九条さん
素敵なお部屋 ありがとうございます
喜んでいただけてよかったです
って 私が手配したわけじゃないですが
驚きすぎて忘れていた
私からもお礼を言わせて
こんな贅沢な体験
二度とできそうにない
あざっす
みゃこ先輩あざっす
みゃこ先輩のお父さんもあざっす
伝えておくね
えっと 少し休んだら どうしようか
観光に行く?
バリバリ出かける気だったんですけど
こんな部屋見ちゃったら
そうね
まずやることは
お部屋の探検
寝室見に行きましょう
はい
寝室は こっちだね
お邪魔しまー
寝室もヒロッ!
ダブルのベットが二つ
いいえ もっと大きい?
クイーン? キング?
わーかんないすね
こんなデカいベット見たことないですね
あの 二人ずつ……ですよね
そうなりそうね
わ、私なんかと一緒のベット
だ、大丈夫ですか?嫌じゃないですか?
嫌だったらそもそも一緒に旅行なんてしない
春風は私と一緒に寝ましょう
あ……はい
じゃあ あたしはみゃこ先輩と
うん
右側のベットもーらい!
ふかふか
そら いくらなんでもはしゃぎ……
トン
うわー 本当だ
体が沈む
ふかふか
まさか結城先輩がやるとは思わなかった
この状況で冷静でいるのは無理
さすがの私もテンション上がる
私も寝転んちゃお
わ、私も、お隣失礼します
これもう 観光とかどうでもいーすね
そうですね
この部屋から出たくないです
むしろ住みたい
元々観光じゃなくて
四人でお泊りするのが目的だったし
無理に外に出なくてもいいわね
移動で疲れたし
ゆっくりするのもいいね
あぁやべ 寝そうだった
晩ご飯って 何時から?
五時からっかな あとは二時間ぐらい
バイキングのはずだよ
バイクング
人生で二回くらいしか
緊張します
私も久しぶり
しっかりお腹を空かせておきたい
ベストのコンディションで臨みたいですね
微妙に疲れてるから
お風呂入りたいな お風呂
あっ、大浴場行く?
ああ……大浴場
そっちも気になるけど
お部屋にも お風呂ありますよね
見に行きましょう
はい
ここもすげー
ヒーロっ!
てか バスタブデッカ!
この籠に入っている たくさんの花びらは何?
湯船に浮かべる……のかな
すごい 気持ち良さそう
入りますか?
ええ 入りましょう
だ、誰から入りますか
全員で 全員で入りましょう
この広さなら行ける
入れそうだけど ちょ、ちょっと恥ずかしいね
大浴場に行くとしても どうせ一緒に入る
恥ずかしがるような仲でもないし
文字通り 裸の付き合いと行きましょう
で、ですね
恥ずかしいけど
私 脱ぎます
その前にお湯を張らないと
そうでした
服……着ます
花びら 湯船に浮かべるね
はあぁ いい香り
セレブになった気分ね
こんな豪華なお風呂 最初で最後かも
入りましょう 入りましょう
体軽く流したら入りましょう
はあぁ いい香り
安らぐわね
四人でも広々
そうだね
足も伸ばせちゃう
あのー ちょっと あの
気になることがあるんですけど
春風先輩 ちょっといーすか?
はい?
おっぱい大きいと湯船に浮くって本当ですか?
え!?
めっちゃ気になるんすよ
ホントなのかなって
ねえ?
私に聞いてる?
はい
どうなの?春風
ええ……えっと
ちょーと
手 退けてもらってもいーすかね
みゃこ先輩も
え え 私も?
ちょっとでいいんで ちょっとで
ちょっとでいいんでホント
あっ!ホントだ!浮いて上がる!すげー!
これが 私では永遠に到達できない
選ばれし者だけのステージ
も、もういい?
あざっす
いいもの見させていただきました あざっす
は、恥ずかしかった
で あのー
更にアホなこと言っていーすか
いーすかね
どうぞ
アニメとか漫画とかでよくあるじゃないですか
女の子同士でお風呂入った時に
胸を揉むの
ああー ありがちですね
ぶっちゃけあんなのやらないじゃないですか
よほど仲良くでも
そう……だね
普通はしないかな
やりたいーすよね
え?
巨乳 揉んでみたいーすよね
やっ、あのー ね
にいにいがあのー
ちょいちょいお二人の胸をチラチラ見てるじゃないですか
ご存知だと思いますけど
えっと たまに
あっ、はい 視線は
ぶっちゃけ 私も見てますからね
ね 結城先輩
否定したいけど
そうね
見てるわね ぶっちゃけ
ね 同じ女ですけど 興味あるんすよ デカい胸
てわけで 揉ませてください
(人>д<*)お願いしますよー
おっきいおっぱい
どんな感じなのか知りたいーすよ
そら
なんすか 止めるんすか
結城先輩も揉みたくないーすか
揉みたい
ですよ……
え?あっ?えっ?
予想外の答えが
そらにも胸はある
人並みかそれ以上には
でも 私を見て
ないの 全く
ただの荒野よ 虚無よ
胸の感触を知りたいと思うのは
当然じゃないかしら
何切れてんすか
あの すみません あたしはいいんで
どうか結城先輩だけでも
揉ませてあげてくれませんかね
うう えっと
わ、分かりました
マージーすか!
みゃこ先輩は どうすか?
ど、どうぞ
やりましたね 結城先輩
ありがとう
それじゃ 最初に九条さんから
は、はい
失礼します
どうすか!先輩どうすか!
待って じっくり考えさせて
春風 いい?
は、はい
二人どもありがとう
どうでした?
これが本物
堪能させてもらったわ
九条さんの胸は
張りがある と表現すればいいかしら
力を加えると押し返してくるの
対して春風の胸は
ふわふわね
人によってこうも違いがあるなんて
興味深い
あとは そらの胸だけね
え!?あ、あたしも?
ええ
それじゃ 失礼します
えっ、いいって言ってないすけど
ちょっ 怖い 目が怖い
なぜ逃げるの?
だって あたしの胸なんて揉んでも
私から見ればあなたも巨乳枠なんだけど
ええ!?普段こんな強引にくるキャラじゃないのに
コンプレックスなの
コンプレックスなのよ
なんか すみません
あの そらちゃん
揉ませて あげてください
どうぞ
ありがとう それじゃ
ううお わしづかみ
好きなテーブルについていいって
奥の方行こうか
は、はい
早く来たからですかね
めっちゃ空いてますね
確か 時間制よね
うん 二時間あるから
ゆっくり食べられるよ
席ここでいい?
オッケーす
よっこいせ
私 荷物見ておくから
みんな料理取りに行っていいよ
あ、あの 何かマナーとか
気にしなくて大丈夫ですよ
好きなものを好きなだけ取って大丈夫
よし 食うか
ええ 行きましょう
は、はい 行って……きます
はい いってらしゃい
ただいまでーす
みゃこ先輩行ってきて大丈夫ですよ
うん 行ってきます
ただいま
お帰りなさい
そらのお皿 山盛りね
ええや 目移りしちゃって
気がついたらこんな量に
も、戻りました
なぜローストビーフだけ
しかも二皿
目の前で切り分けてくれて
テンションが上がってしまい……
わかる
私もなぜかミニそばを二つも作ってしまった
はしゃいでしまった
バイキングに慣れてないの丸出しですね 私ら
お待たせしました
ほーら これですよ
これが慣れてる人の盛り方ですよ
え?
そっか 色々なものをちょっとずつ
がっつきすぎね 私たち
気にしないでください 食べましょう
そうね いただきます
いただきます
春風 おそばひとついる?
あ はい いただきます
うーまっ、取りすぎたかと思ったけど
余裕で食べられそう
あの 食べ終わったら
また取りに行ってもいいんです……よね
はい 何回でも大丈夫ですよ
よかった
食べたいものを他にもいっぱいあって
お皿って テーブルにおいていけばいいのよね
うん 空いたお皿は片付けてもらえるよ
結城先輩こういうの慣れてそうなイメージでした
小さい時に何度か来てはいるんだけど
ここ何年かは家族で出かけていないから
私 あの フォークとナイフ
どの順番で使えばいいかとかも
よくわからないです
みゃこ先輩その辺り完璧そう
完璧ではないけれど
一通りは教わってる……かな
なんか あれっすわ
今猛烈に これが本物のセレブか
って思ってますわ
え ど、どういうこと?
普段から気取らず
格差を全く感じさせないけど
こういう場では堂々としていて頼りになる
ということ
そう それです
みゃこ先輩いなかったら
あたしではきょとり倒してますよ
ですね
私 絶対にもう一人の私に交代してます
私も最初は緊張してたな
でも 食べ終わる頃には
みんなも慣れると思うよ
特にマナーを要求される場ではないから
確かに そうね
周りもラフな服装の人ばかりだし
私たちが 意識しすぎ……なんでしょうか
ですです
いつも通りで大丈夫ですよ
緊張してたらせっかくの料理も味わかんないですもんね
よし 思い切り食べるぞ!
そら それ グラタン?どこにあった?
確かピラフとかの近く?
次食べよう 美味しそう
お寿司とかもありましたよね
あと 鉄板焼き?みたいなのも気になります
食べ終わったら一緒に行きましょう
はい
私も早く食べて 第二陣行かないと
意外と九条さんも気合入ってる
今日は私にとっても贅沢だから
いっぱい食べないと
そうだった
この人 百円のパンを買うかどうかで悩む人だった
滅多に食べられないものばかりだから
しっかり楽しまないとね
ちくしょう、味噌った
なんだあたし一皿にこんなに
しかも炭水化物ばっかりー
そらは 次はなさそうね
それだけで お腹いっぱいになっちゃいそう
いいや 意地でも食べますよ
ペロっと平らげて
次もむっしゃむしゃ行ってやりますよ
じゃあ 頑張って
えっ!
おかわり 行ってきます
私も行きまーす
あっ、はい いってらしゃい
やっべ ぜんぜん減らねえ
誰だよ ピラフとスパゲで山盛りにしたやつ
アホかよ!
ちくしょう!絶対メニュー制覇してやるからな
ちくしょう!ちくしょうー!
やぁー あっという間に終わっちゃいましたね 一日
そうね
一泊で帰らなくちゃいけないのは残念
私 友達と
しかも こんな豪華なお部屋でお泊まりなんて
初めてだったので
と、とっても楽しかったです
また旅行したいです
みんなで 一緒に
今度は二泊とか三泊とかで日程組みたいですね
みんなで 温泉とか行ってみたいなぁ
また揉まれますよ
もう十分堪能させてもらったからいい
また触っても 落ち込むだけだし
なんか すみません
そろそろ寝ますか?
ああっ、す、すみません 大丈夫です
そうーだぜ 夜はこれからだぜ
と言いたいんですけど
実はあたしもそこそこ眠いです
私も 少しはしゃぎすぎた
じゃ 寝ようか
あっ、えっと そ、その前に いいですか?
なんです?
あの せっかく夜景が綺麗なので
みんなで写真を撮りたいなぁって
いいわね 撮りましょう
旅の夜の思い出に
じゃあ あっちがいいですね
外よく見えるし
窓際に行きますか?
ソファに座って撮ります?
あっ、ど、どうしよう
えっ、じゃあ えっと
み、みんなで座る感じで
こっちのソファでいい?
はい じゃあ えっと
す、座ってください
はい えーと
あっ、いいですね バッチリです
じゃあ と、撮りますね
はい チー
ちょいちょいちょいちょい
え!?
「え」じゃなくて
春風が入らなくてどうするの?
タイマーってありますか?
あると思います
えっと こう……かな
位置は……
あっ、はい 大丈夫そうです
じゃあ と、撮ります
急いで急いで!
真ん中どうぞ
あっ、はい……っしょ
もっとくっつきましょうか せっかくだし
いいですね
仲良し感出して行きましょう
みゃこ先輩ももっと寄って寄って
うん?まだかよ?なげーよ!
あっ、ちょっと時間長くしすぎ……
もう一枚?
えっと でも
ちゃ、ちゃんと撮れてます
ジャッカー
全員 キメ顔が崩れておりますが
でも あの
皆さんよければ このままで
初めて お友達と撮った写真なので
ある意味私たちらしいかも
そうね
春風 後で写真 私に送ってくれる?
あたしもあたしも!
私も欲しいです
はい じゃあ す、すぐ送りますので
それじゃ 旅の思い出をしっかり残したところで
うん 寝ようか
ウェイ!あたしこっちのベット
私は隣
春風 一緒に寝ましょう
は、はい 失礼します
やあぁぁー 充実した一日でした
そうね 楽しかった
素敵な思い出ができました
またみんなで旅行しようね
絶対ですよ 絶対
ええ 約束
た、楽しみです
それじゃ 電気消しまーす
お休みなさい