作词: 八城雄太
作曲: Powerless
助けて 助けて と 誰かが 呼んでる
霧深い森の中 館の奥から 悲しげな声で
「助けて……助けて……」
(カリン)「私を呼ぶのは……誰?」
(ミホ)「ようこそ、私はこの呪われし館の管理人。
貴方をご案内いたしましょう」
(アカリ)「あなたもここに迷いこんだんだ。
私はアカリ。よろしくね!」
(カリン)「巫女のカリンと押します。
よろしくお願いしますっ!」
呪いの霧に閉ざされ 館から出られない
それでも家に帰るの 家族の待つ家に
呪いを解いて帰ろう (アカリ)「ほんと!?」
私にできることなら (アカリ)「頑張ろうね!」
ふたりできっと (アカリ)「いいえ!」
絶対
呪いさえ 乗り越え
(ミホ)「コウメお嬢様、マユ様。お客様をお連れしました」
かならず帰りたい
帰る理由はない
私のいる場所は
愛おしい我が家
あたたかいおうち
(マユ)「ようこそ 愛でいっぱいのこの家に」
(コウメ)「今日から貴方も私たちの家族だよ」
(アカリ)「いや!私は自分のお家に帰りたいの!」
(マユ)「言うこと聞かない悪い子は……おしおき」
(カリン)「アカリちゃん、逃げましょう!」
(コウメ)「逃がさないよ」
(カリン)「危なかった……ここは?」
(マユ)「うふ……ようこそ、私のお部屋へ。
紹介しますね。この人が私の愛しい人」
(アカリ)「ひっ!?が、骸骨……!?」
アイシテル アイシテル
貴方といる此処が
イトオシイ イトオシイ
永遠の 愛の巣箱だから
(カリン)「あの骸骨さん、泣いているみたい」
(アカリ)「祓ってあげませんか?
そうすればきっと、マユさんも」
(カリン)「わかりました」
(マユ)「何を、しているの?
余計なことをしないで!」
(カリン)「悲しい魂よ、還るべき場所へ……」
(マユ)「ああ、貴方……行かないで。
私を置いて、行かないで。
貴方と一緒にいるために、
私はこの手で……このナイで、貴方を……!」
(カリン)「そんなっ……!?」
(マユ)「許さない……絶対に許さない!」
(アカリ)「はあはあ……何とか、逃げられたみたい」
(ミホ)「巫女の力、見せていただきましたよ。
貴方に一つ、聞いていただきたい昔話があるのです」
(カリン)「昔話?」
大きな屋敷に一人
孤独に暮らす少女が
流行り病で死んだ
家族にも 看取られず
愛に飢えて 死んだ
(ミホ)「あのお方を救ってはくださいませんか」
(カリン)「私にできることなら」
(アカリ)「そうしたら呪いは解けるんですね!」
(コウメ)「みんなここにいたんだね。探したよ。
おしおきはもういいや。遊ぼう?」
楽しくみんなで遊びましょう
「カード、それともダイス?
サンドウィッチを作ってお茶会にする?」
旅行にだって行きたいな
家族みんなで
(カリン)「コウメちゃん、帰りましょう。
帰るべき場所へ」
(コウメ)「ふふ、おかしい。私の家はここ。
家族がいる、このお屋敷」
(アカリ)「カリンちゃん、お祓いを···!」
(カリン)「でも、本人が心から空に還ることを望んでいないと……」
(コウメ)「また悪い子がイタズラ?
貴方はこの家の子だってこと、
痛くしないと、わからない?」
(アカリ)「カリンちゃん、お願い。このままじや私たち……!」
(カリン)「わかりました、やってみます。
この家を出ましょう、コウメちゃん!」
帰るべき時間だ
帰る理由はない
あなたのいる場所は
あたたかいおうち
(ミホ)「お嬢様、落ち着いて。
少し、旅に出るだけです。
何も怖いことはありません」
(コウメ)「本当に?貴方もいっしょ?」
(ミホ)「…ええ。ですから、安心してください」
光あれ 光あれ
悲しき 迷い子たちに
空に舞え 羽広げ
おうちにかえろう
(カリン)「ううん、ここは……お屋敷は!?
どこにもない……それに、すっかり晴れてる。
きっと、みんな帰れたよね」
(アカリ)「待って、待って!置いて行かないで……!
どうして、呪いは解けたんじゃ……」
(ミホ)「コウメお嬢様にかかった呪いは、です」
(アカリ)「どういうこと」
(ミホ)「まだ、気づいておられないのですか。
貴方はもう、亡くなっているのです。
もう元の家には帰れないのですよ」
(アカリ)「嘘……嘘だ!
助けて……助けて……!」