毎晩 屋根裏部屋に彼は閉じ籠りなあら
何も喋らないお人形に話しかけてる
「······························」
気付いてほしいの 孤独なあなたを いつでも見てたわ
もうじっとしているのはいやなの
愛されて愛したい おめかしして出掛けたい
どんなにそう願っても この身体動かない
私の髪を撫で 悲しい顔しないで
どんなにそう願っても 歯車は動かない
私は哀れな関節人形
あなた無しでは 作り笑いも出来ない 哀れな操り人形
あなたがいなければ 恋もできない
ガラスの眼だから涙も出やしないわ
願い事は叶うもの 鏡の奥からマダムが来て言いました
「おまえを人間の女の子にしてやる 契約書にサインを」
喜んで預けば 頬を撫でられた
切り付けられた掌からは血が溢れだす 美しい眺め
彼もきっときっと喜んでくれる
魔法使いさんどうもありがとう
「······························」
でもまだお人形のふりをするわ
どうかはやく来て私を抱きしめて