大抵物語は積み上げが大事と云いますが
最終ノ局面で此処から何を積みましょうか
振り子時計の針は正確に今を刻んでいく
原稿用紙は今日も今日とて徒然なるまま白紙のまま
脚本家(シナリオ)みたいには描けないわ描きたいわ
闇と光のあいだその差分なら描けるのに
はい残念賞もう何遍も繰り返しても”無名人”(no name)
芥子粒のような光を頼って騙されて
山もないし華もないし衝撃もない終焉(last end)
其れを他人は駄作と呼ぶのでしょう
拝啓物語は伏線が要と云いますが
回収できないまま其れは斜陽に野垂れ死んだ
塵芥の海も星雲に見立ててさ手を翳した
夢を編んで砂を噛んで月曜日(Monday)綴って綴って綴って
はい皆勤賞此れしか無いの続けるしか能がない脳
隣家に舞う花吹雪なぞって黄昏れて
今日も宛もなく性懲りもなく書き足していく終焉(last end)
其れを他人は蛇足と呼ぶのでしょう
笑うかい?
はい残念賞もう何遍も繰り返しても”無名人”(no name)
暁の来ない部屋にて影に懐かれて
奇も衒えないし脚色(いろ)もないし予定調和の展開
その軌道も角度も変えらんない為体
はい残念賞もう残念賞無意味とてまた描いて
芥子粒のような光でも滑稽にしがみ付いて
山もないし華もないし終わりもしない終焉(last end)
其れを他人は駄作と呼ぶのでしょう
笑うかい?