歌名:霞桜
作词:久遠真雪
演唱:瀧沢一留
薫(かお)る潮風(しおかぜ)に揺(ゆ)られて
歌(うた)うまほろばよ
さあ夜霧(よぎり)を解(と)く光(ひかり)の
帯(おび)を抜(ぬ)けて
少(すこ)し足早(あしばや)に駆(か)けていく
季節(きせつ)の影(かげ)に
緑(みどり)芽(め)吹(ふ)く大地(だいち)が語(かた)る
懐(なつ)かしさよ
サクラ咲(さ)いたこの道(みち)で
待(ま)ち詫(わ)びた人(ひと)の名(な)を呼(よ)ぶ
今(いま)舞(ま)い降(ふ)る木(き)の葉(は)に
傘(がさ)は閉(と)じていこう
古(ふる)ぼけの鏡(かがみ)に映(うつ)る
籠(かご)の中(なか)の雛鳥(ひなどり)は
もうあの空(そら)の向(む)こう
高(たか)く羽(はね)を伸(の)ばす
虹(にじ)の色(いろ)
揺(ゆ)らぐ波(なみ)音(おと)に呼(よ)ばれて
時(とき)が澄(す)み渡(わた)る
そう在(あ)りのまま見(み)つめて
歩(ある)いていこう
淡(あわ)く色(いろ)付(つ)き始(はじ)めてく
暦(こよみ)を過(す)ぎて
旅(たび)をしてきた鳥達(とりたち)を
迎(む)えた朝(あさ)
白(しろ)く霞(かす)みゆく岸辺(きしべ)で
髪(かみ)を切(き)って船(ふね)に乗(の)ろう
坂道(さかみち)を降(お)りてゆく
風(かぜ)と共(とも)に渡(わた)る
戻(もど)れない月日(つきひ)の夢(ゆめ)に
舞(ま)い落(お)ちる美(うつく)しい花
でも最後(さいご)に笑(わら)って
サクラ終(お)わる道(みち)を
歩(ある)いてく
いつか大人(おとな)になること
出逢(であ)いと別(わか)れの意味(いみ)を
噛(か)み締(し)めながら今日(きょう)を
強(つよ)く生(い)きていこう
花(はな)開(ひら)く時(とき)に願(ねが)った
色(いろ)褪(あ)せないぬくもひは
この胸(むね)に咲(さ)いている
サクラ誇(ほこ)り高(たか)く
君(きみ)の声(こえ)
振(ふ)り返(かえ)る
道(みち)の先(さき)で
霞(かす)みゆく
故郷(ふるさと)の街(まち)
【おわり】