俺の手の中にある幸せ - 星座彼氏 (Starry☆Sky)
ご馳走さん。
後方付けまでまかせちまって悪いな。
こっちおいで。
首をかしげながらどうしたのなんて、
そんな可愛く言うなよ。
いいから、
こっち来い。
うん?
別に。
どうもしないって。
ただ、
お前を抱きしめたくなっただけだ。
確かにお前が言う通り、
いつも急に抱きしめてるかもな。
それもこれも、
お前が可愛い過ぎからだ。
納得できない?
何かあったのかって?
何かないと抱きしめちゃいけないのか?
いつもと俺の雰囲気が違う?
そうか?
いつもこんな感じだろう。
な、
お前、
今ドキドキしてるだろう。
当たり前か?
そっか。
俺がお前をドキドキさせられてるだな。
好きだ。
な、
お前は俺がこんなに好きなの、
本当に分かってるのか?
そんなにうなずくほど?
そうか。
ならそれでいい。
ずっと俺の愛情を感じててくれればそれで。
うん?
どうしてそんな当たり前の事を聞くのかって?
たまに、
さ、
今俺の手の中にある幸せが
本当は幻いなんじゃないかって思うこともあるんだよ。
お前が俺の事を好きって言ってくれて、
呼びかければこっちに向いて笑いかけてくれて、
俺が怒らせる事もあるし、
悲しませる事もあって、
でもずっとお前は傍に居てくれる、
当たり前なようでなにより幸せなことが
今ちゃんと俺の手の中にあるのか。
そして、
それを守れているのか。
確認したくなっただけだ。
あ、
知ってる。
分かってるよ。
お前はちゃんと傍に居てくれる。
だから愛しくなって、
こうやって抱きしめてるなぁ。
もう十分過ぎるほど分かってるかもしれないが、
俺が、
お前を。
愛してる。
だから、
もう少しだけこのまま抱きしめさせてくれ。